一口に「手造り」と言いますが、本当の「手造り」をご覧になったことがありますか?
この蔵には驚くほど機械がありません。
伝統の技術と杜氏の感性…まさに“精魂込められた手造り”が私たちの誇りです。
文化財の蔵
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二代目孫左エ門が、明治16年(1883年)から大正5年(1916年)までに建てた6つの蔵はすべて平成10年(1998年)に文化庁指定登録有形文化財として登録されています。
6つのうち1つは文庫蔵で最も古く、明治16年に建造され、歴代の大福帳・雑貨等が 収められております。
他の5つ、一号蔵から五号蔵は、醤油・味噌の仕込みの場として現在も活躍中です。
古い順に三号蔵(明治30(1897)年)、四号蔵(明治33(1900)年)、一号蔵(明治37(1904)年)、二号蔵(明治43(1910)年)、五号蔵(大正5(1916)年)の建造で、それぞれ独立して並んでおります。
蔵の中には人の背よりも深い、大きな木桶が収められています。
蔵の入り口から後で入れることは不可能なので、初めから蔵の中で組み立てたものと言いますから、古いものだと明治の時代から現在まで使い続けていることになります。
しかし、平成23年(2011)3月11日、近年稀な大雪と、東日本大震災の影響により一号蔵は倒壊。
もともと倉庫として使っていた二号蔵を改築し、新たな醤油醸造蔵と致しました。
よって一号蔵は文化財登録から抹消されております。
<石孫ブログ「蔵の四季」より>
「一号蔵顛末 -前篇-」 「一号蔵顛末 -中篇-」 「一号蔵顛末 -後篇-」
<文化庁ホームページ : http://www.bunka.go.jp/ >
<文化庁 国指定文化財等 データベース : https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/index_pc.html>
国指定文化財等検索システム、「登録有形文化財(建造物)」の分類…産業2次 または、都道府県…秋田県 のデータに収められています。
正真正銘、手造りです。
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仕込みに使う蔵はそれぞれ独立した姿で並んでいるため、木桶に仕込む作業、木桶から移す作業は必然的に人の手が中心になります。
醤油も味噌も、蔵の中に鎮座する30石※もの巨大な木桶がいっぱいになるまで、蔵人が担いで何度も何度も往復します。
傍目には効率の悪い作業に見えるかもしれません。
しかし、これが幸いにも米や大豆、小麦の状態をいつでも肌で感じながら作業を進めることになり、伝統製法を守る大きな要因になっているのです。
私たちの造り出す製品は「生き物」であると考えております。「生き物」は最先端の機械をもってしても制御できないことがあります。
自然の力を借りながらも蔵人が五感を研ぎ澄まし、惜しみなく手をかけて造り出す…。
だから、石孫では胸を張って『手造り』と言えるのです。
(※…30石=約5,400リットル 仕込み1回につき、だいたい8本の木桶を使うので、43,200リットル分の麹を人力で運ぶことになります。)
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